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燃費と環境性能に優れるディーゼルエンジンの開発は、日本の自動車産業の国際競争力を向上する上で必要不可欠です。今般、革新的国際戦略車用に設計された新型ディーゼルエンジンでは、ガスケットに従来よりも高い負荷がかかり、シール機能と信頼性の向上が課題となりました。新構造の開発によってシール機能は達成できましたが、グロメット板への負荷は高く、従来使用していたステンレス鋼板SUS304やSUS403の焼鈍材ではクラックが発生する問題がありました。また、冷間圧延で強度を高めたステンレスは成形性に劣り製造することができなかったため、強度と成形性を高い水準で両立する材料が必要とされました。今回開発された鋼種は、焼鈍材であるため伸び40%以上の十分な加工性を有し,また、結晶粒の微細化によって600MPa以上の耐力があり、さらには折り返し加工時の肌荒れが抑制され優れた耐疲労性を実現しています。今回の一連の開発は、ステンレス鋼板を用いるガスケットの性能を飛躍的に高めるものであり、これにより革新的なディーゼルエンジンが実現されました。
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使用鋼種:SUS301L相当、SUS301等 |
使用量等:0.2kg/個g |
推薦会社:新日鐵住金株式会社 |
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建築・土木部材 |
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NSカバープレート |
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新日鉄住金エンジニアリング株式会社 |
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NSカバープレートは、耐久性に優れる塗装ステンレスを外装に使用した、高架橋等の常設のカバー兼足場です。幹線道路上・鉄道上・海上の橋梁を風雨、日射、塩分などの劣化要因から守ることで、構造体の長寿命化が図られるだけでなく、安全かつ確実に近接目視点検が可能な常設足場の役目も果たします。
素材をステンレス化することで、100年の耐久性が見込まれ、社会的ニーズであるインフラの長寿命化とメンテナンス性の向上に大きく貢献できる商品となっています。
鋼種はフェライト系のSUS430J1Lを採用することで、①十分な耐食性と、②普通鋼に近い線膨張率、③コストの安定を得ることができました。更にフッ素樹脂塗装を施すことで、より長期耐久性を期待できることに加え、周辺景観との調和が必要な場合にも対応が可能となっています。
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使用鋼種:SUS430J1L(フッ素樹脂塗装) |
使用量等:21,200kg |
推薦会社:新日鐵住金ステンレス株式会社 |
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建築・土木部材 |
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京都国立博物館平成知新館(内装および玄関部材) |
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東京ステンレス研磨興業株式会社、 株式会社新高製作所 |
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京都国立博物館平成知新館の内装ならびに玄関部材にステンレスを使用するにあたり、その建物に調和する高い意匠性が求められました。
製作にあたっては、高平坦度ステンレス厚板にEGR(電解砥粒減面)で下地処理したうえで鏡面研磨仕上げにし、更にビーズブラスト処理を施すことで「ディープトーンミラー」という日本を代表する博物館にふさわしい美観と日本的な空間構成に見事に調和した表情を作り出しました。
今回の製品は、それぞれの会社の技術コラボレーションから誕生し、日本の伝統工芸を展示する建築物の美観と空間演出に大いに寄与する材料としてその持ち味を発揮しています。
この採用によって、ステンレスが生み出す意匠性の可能性を広げ、その美観を多くの人にアピールすることができました。
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使用鋼種:SUS304 |
使用量等:約20,000kg |
推薦会社:新日鐵住金ステンレス株式会社 |
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機能性部材 |
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家庭用蓄電池 |
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日本電気株式会社会 |
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2011年の東日本大震災以降、日本の電力事情は大きな変革期を迎えました。
日本電気が取り扱う家庭用蓄電池は、電気をムダなくためて必要な時に使う賢いシステムとして注目を浴びています。たとえば、深夜の割安な電気をためて使えば、電気料金の節約に。さらに、地域の電力需要のピーク抑制に貢献することもできます。また、停電時には非常用のバックアップ電源として活用できます。
この家庭用蓄電池の普及を促進するには、低コスト・高品質は必要不可欠な条件です。家庭用蓄電池として採用したSUS443J1は、レアメタルであるニッケル原料を使用していないため、低コストで価格が安定しているだけでなく、従来のSUS304と比べて同等以上の耐食性を有する優れた素材です。
省資源で地球に優しい「SUS443J1」を使った家庭用蓄電池で、これからもエネルギー資源の最大活用を担っています。 |
使用鋼種:SUS443J10 |
使用量等:現在までの累積実績 350t |
推薦会社:JFEスチール株式会社 |
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建築・土木部材 |
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ザ・リッツ・カールトン京都 屋根 |
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元旦ビューティ工業株式会社 |
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ザ・リッツ・カールトン京都は、京都 二条大橋畔 鴨川のほとりに佇み、伝統とモダンが融合する、まさに洗練を極めた空間を醸しています。
京都は17の世界遺産を擁し、景観条例で建物の高さやデザインは厳しく規制されている中、この屋根は、日本の伝統建築様式の数奇屋建築をイメージし、フェライト系SUS445J2にサンドブラスト処理を施した「マットな風合いの仕上」の直線的横葺き屋根と庇が東山三十峰を望む景色に溶けこみ、京都の町並みに調和し、ホテルを訪れた方や近くを散策される方々からも評判を呼んでいます。
板厚 0.4㎜という薄い、フェライト系の屋根用ステンレスにサンドブラストを吹き付けるという、従来では扱いが困難であった仕上にトライされ、施主、設計者、施工者等の求めに応じられ、京都にマッチした本格的な日本建築のたたずまいづくりに貢献しています。
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使用鋼種:SUS445J2 |
使用量等:28,000kg |
推薦会社:日新製鋼株式会社 |
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機能性部材 |
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管固定SUSバンド |
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株式会社コマックス |
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従来、共同溝に配備されるライフライン管を固定するバンドは、鉄(ドブメッキ)でしたが、さびで劣化しやすくメンテナンス費用が発生するなどの課題がありました。こうした状況の中で、当社では、フリーメンテナンスのSUS304製品を提案させて頂きました。SUS304製品は、フリーメンテナンスで国が推奨している【長寿命化計画】にも適しています。コマックスでは、SUS304のコイル材を使用し、必要な板厚・幅のコイルから切断・加工するため材料ロスがなく、また下地(コンクリート)の寸法不具合も金物寸法で補えるなど現場の要望に対して、短納期で対応ができました。現場での無駄な費用(スペーサーを使用して寸法を調整する時間と材料代)も抑えられ、なおかつ職人の負担が軽減されることにより、計画通りに工事が進んでいます。後のメンテナンス費用の抑制・職人の作業効率が上がり、総合的にトータルコストを大幅にダウンできるのが大きな特徴です。
今後全国に約240kmの共同溝が予定されており、SUS304製品の需要拡大などに、社会貢献しています。
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使用鋼種:SUS304 |
使用量等:12.1kg/個 |
推薦会社:新日鐵住金ステンレス株式会社 |
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建築・土木部材 |
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古川地下調節池換気設備工事(その1) 調節池換気用ダクト用支持金物 |
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荏原実業株式会社、 愛知製鋼株式会社 |
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近年の異常気象による集中豪雨対策として、東京都のインフラ整備工事で、メンテナンスフリーおよび耐食性の観点から、換気設備支持金物にステンレス鋼(SUS304)が採用されました。今後、インフラ整備工事でのステンレス鋼適用で社会貢献度が高いと考えられます。
東京都での採用により、他の自治体への横展開の可能性が高まり、耐食性やライフサイクルコストの観点でのステンレス鋼適用が進むことが考えられます。 |
使用鋼種:SUS304 |
使用量等:278,900kg |
推薦会社:愛知製鋼株式会社 |
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