水道用ステンレス鋼鋼管
(JWWA G 115:2012)

概要

水道用ステンレス鋼鋼管(JWWA G 115)は、ステンレス鋼帯から自動造管機によって製造されます。このため美しく仕上がり、異物やその他の有害な物質が蓄積される心配もなく、流体の流れを乱さないなど数多くのすぐれた特性を持っています。日本水道協会規格は次の通りです。

適用範囲

最高使用圧力1.0MPa以下の水道に使用します。

種類および記号

種類 記号 用途例(参考)
水道用ステンレス鋼鋼管A SSP-SUS304 屋内配管及び地中埋設配管
水道用ステンレス鋼鋼管B SSP-SUS316 屋内配管及び地中埋設配管(Aより耐食性が必要な場合)

品質

●管の外観は、仕上げが良好で、使用上有害なきず、割れその他の欠陥があってはならない。
●管の形状は、実用的に正円かつ真っ直ぐで、両端は管軸に対して直角でなければならない。

性能項目 性 能
引張強さ及び伸び 引張強さ:520N/mm²以上。 伸び:35%以上。
へん平性 きず、割れその他異常のないこと。
押し広げ性 きず、割れその他異常のないこと。
耐圧性 水圧試験において漏れその他異常のないこと。
耐漏れ性 空圧試験において漏れのないこと、または渦流探傷試験において有害な欠陥がないこと。
浸出性 厚生省令第14号(給水装置用)、または15号(水道施設用)に適合すること。
化学成分%
種類の記号
C Si Mn P S Ni Cr Mo
SSP-SUS304 0.08以下 1.00以下 2.00以下 0.045以下 0.030以下 8.00~10.50 18.00~20.00
SSP-SUS316 0.08以下 1.00以下 2.00以下 0.045以下 0.030以下 10.00~14.00 16.00~18.00 2.00~3.00

寸法および許容差

単位mm

呼び径 外径 厚さ 長さ 参考単位質量(kg/m)
基準寸法 外径の許容差 平均外径の許容差 基準寸法 許容差 基準寸法 許容差 SSP-SUS304 SSP-SUS316
13 15.88 0
-0.37
規定しない 0.80 ±0.12 4000 +15
0
0.301 0.303
20 22.22 1.00 0.529 0.532
25 28.58 0.687 0.691
30 34.00 ±0.34 ±0.20 1.20 0.980 0.986
40 42.70 ±0.43 1.24 1.25
50 48.60 ±0.49 ±0.25 1.42 1.43

表示

(1) の記号
(2) 種類の記号:SSP-SUS316には、管全長にわたって識別線(青色)も併せていれます。
(3) 製造方法を表す記号:自動アーク溶接管は-A、電気抵抗溶接管は-E、レーザー溶接管は-Lを表示し、熱処理品は製造方法の後に-HTを表示します。
(4) 呼び径
(5) 製造業者名又はその略号
(6) 製造年(西暦の下2桁)
(7) 給水装置用および水道施設用の共用又はその略号