概要
水道用ステンレス鋼鋼管(JWWA G 115)は、ステンレス鋼帯から自動造管機によって製造されます。このため美しく仕上がり、異物やその他の有害な物質が蓄積される心配もなく、流体の流れを乱さないなど数多くのすぐれた特性を持っています。日本水道協会規格は次の通りです。
適用範囲
最高使用圧力1.0MPa以下の水道に使用します。
種類および記号
種類 | 記号 | 用途例(参考) |
水道用ステンレス鋼鋼管A | SSP-SUS304 | 屋内配管及び地中埋設配管 |
水道用ステンレス鋼鋼管B | SSP-SUS316 | 屋内配管及び地中埋設配管(Aより耐食性が必要な場合) |
品質
●管の外観は、仕上げが良好で、使用上有害なきず、割れその他の欠陥があってはならない。
●管の形状は、実用的に正円かつ真っ直ぐで、両端は管軸に対して直角でなければならない。
性能項目 | 性 能 |
引張強さ及び伸び | 引張強さ:520N/mm²以上。 伸び:35%以上。 |
へん平性 | きず、割れその他異常のないこと。 |
押し広げ性 | きず、割れその他異常のないこと。 |
耐圧性 | 水圧試験において漏れその他異常のないこと。 |
耐漏れ性 | 空圧試験において漏れのないこと、または渦流探傷試験において有害な欠陥がないこと。 |
浸出性 | 厚生省令第14号(給水装置用)、または15号(水道施設用)に適合すること。 |
化学成分% 種類の記号 |
C | Si | Mn | P | S | Ni | Cr | Mo |
SSP-SUS304 | 0.08以下 | 1.00以下 | 2.00以下 | 0.045以下 | 0.030以下 | 8.00~10.50 | 18.00~20.00 | ー |
SSP-SUS316 | 0.08以下 | 1.00以下 | 2.00以下 | 0.045以下 | 0.030以下 | 10.00~14.00 | 16.00~18.00 | 2.00~3.00 |
寸法および許容差
単位mm
呼び径 | 外径 | 厚さ | 長さ | 参考単位質量(kg/m) | |||||
基準寸法 | 外径の許容差 | 平均外径の許容差 | 基準寸法 | 許容差 | 基準寸法 | 許容差 | SSP-SUS304 | SSP-SUS316 | |
13 | 15.88 | 0 -0.37 |
規定しない | 0.80 | ±0.12 | 4000 | +15 0 |
0.301 | 0.303 |
20 | 22.22 | 1.00 | 0.529 | 0.532 | |||||
25 | 28.58 | 0.687 | 0.691 | ||||||
30 | 34.00 | ±0.34 | ±0.20 | 1.20 | 0.980 | 0.986 | |||
40 | 42.70 | ±0.43 | 1.24 | 1.25 | |||||
50 | 48.60 | ±0.49 | ±0.25 | 1.42 | 1.43 |
表示
(1) の記号
(2) 種類の記号:SSP-SUS316には、管全長にわたって識別線(青色)も併せていれます。
(3) 製造方法を表す記号:自動アーク溶接管は-A、電気抵抗溶接管は-E、レーザー溶接管は-Lを表示し、熱処理品は製造方法の後に-HTを表示します。
(4) 呼び径
(5) 製造業者名又はその略号
(6) 製造年(西暦の下2桁)
(7) 給水装置用および水道施設用の共用又はその略号