トラブルレポート

ステンレス配管システムのトラブルに関する様々な統計や調査結果などを掲載しています。

メカニカルジョイントの場合

ステンレスは大変優れた性能をもっていますが、その一方で、溶接の難しさなどやっかいな面をもつ材料でもあります。水質の悪化と言う問題が出てきた時点で、ステンレスの耐食性、耐久性が注目され、さまざまな現場でステンレス配管が採用され、試されてきました。
ここでは、溶存塩素、温度脆性、継手対策など、ステンレス配管のさまざまなトラブルの解決に取り組んできた結果の中で、「メカニカルジョイント」のケースについて、水漏れ事故の実例と防止対策を紹介いたします。

ステンレスフレキシブル継手の疲労

最近では、「こんなに柔らかいフレキシブル継手が金属製 ?」と驚かれるほど柔軟なフレキシブル継手が製作できるようになり、自由自在な屈曲配管が可能になりました。
しかし、使用条件によっては、圧力変動が継手をいたずらに繰り返し変形させる結果となることがあります。
以下に紹介するトラブルは、特異なケースであるが継手の延命を検討するうえで一つの示唆を与えてくれるものと考えます。(*本文より抜粋)

配管の洗浄剤による腐食の事例

ステンレス配管は、その優れた耐食性と取り扱いが容易なことから建築設備用配管として注目されてきました。
特に最近では、管理された工場プレハブ加工を行う事で品質的にも安心で、現場取り付けが容易で工期短縮が可能なことからトータル経済性のある配管として評価も得ています。
しかし、完全な品質で施行されても、運転後の設備管理面でステンレス配管に不適な処置をし、思わぬ事故につながる危険性があります。
今回の事故もその代表的なもので、その原因と防食対策について調査した結果を報告します。(*本文より抜粋)

溶接部のバックシールドの場合

建築設備用の配管材料の中で、ステンレス配管材料は、耐久性、耐食性において最も優れた材料と考えられています。
しかし、ステンレスの優れた特性は、それぞれの施行マニュアルや仕様書で定められた正しい方法で、使用されて初めて発揮されるものです。
以下に紹介するのは、ステンレス配管使用され始めた初期のころの事例です。
これはステンレス鋼管同士の溶接結合部の欠陥による温水漏水事故の例で、今日と比べると技術的にも品質管理にもやや劣る点がありますが、今後のトラブル防止に役たつと考えられるため、調査結果を報告します。(*本文より抜粋)