既設の鋼製配水管は高与橋に添架されていましたが、設置後26年経過の中で老朽化により漏水している状況でした。また、高与橋に耐震性が無いため、今回、新たに水管橋を設けて水道の安定供給を図ることとしました。
配水管の材料としてステンレス鋼を採用した理由は大きく分けて二点あります。
一つは高い耐食性です。ステンレス鋼は耐食性に優れることから外面塗装などの防食処理が不要です。この高与橋は海岸から近いこともあり、ステンレス鋼の中でも耐食性の高いSUS316を採用しています。また、ステンレス鋼管独特の鈍い銀色光沢は、その存在を誇示することなく周りの景観に溶け込んでいます。
ステンレス鋼の採用により、在来管では定期的に実施していました防食処理を省略することが可能です。これは環境に対してもやさしく、また、ライフサイクルコストの低減に寄与することが期待されます。
二つ目は耐震性です。ステンレス鋼は強度と靭性(粘り強い)を兼ね備えた材料です。外力、衝撃に対して強い抵抗性を有しています。大型地震などの自然災害に対して、ライフラインとしての「水」の確保を守るため、ステンレス鋼を採用しました。
所在地 | 愛知県碧南市錦町地内始め |
概 要 |
型式:独立水管橋 分類:補剛水管橋(トラス補剛形式) |
竣 工 | 2013年3月 |
材 質 | SUS316 |
寸 法 |
φ267.4×6.5t×L=25.9m 他 φ165.2×5.0t(上弦材) φ60.5×3.5t(斜材) |