中国における日本製ステンレス鋼に対するアンチダンピング調査の最終決定について

2019年7月22日

一般社団法人特殊鋼倶楽部 会長 樋口 眞哉
ステンレス協会 会長 伊藤 仁

中国の商務部は、7月22日に日本、EU、インドネシア及び韓国産のステンレス鋼鋼片、熱延コイル及び熱延鋼板(以下「対象製品」といいます。)に対する反ダンピング調査の結果、反ダンピング措置を発動する旨の最終決定を下しました。

日本ステンレス業界は、反ダンピング調査への対応を通じ、(1)対象製品の範囲が不当に広範かつ恣意的であること、(2)申請者の当事者適格および調査開始要件の充足について疑問があること、(3)日本産対象製品による損害の発生またはそのおそれ、および(仮に損害またはそのおそれがあるとした場合、)それらと日本産対象製品との因果関係について疑問があること、(4)インドネシア産対象製品と日本産対象製品とを累積評価することの不当性、(5)各鋼種系列を個別に評価しなければ価格の比較可能性を担保できないにもかかわらず、そうした個別評価がなされていないこと、などの問題があることを主張して参りました。

それにもかかわらず、中国商務省がこれらの主張を退け、日本からの対象製品の輸入による中国国内産業への損害(のおそれ)を認定し、反ダンピング措置を決定したことは、不適切と云わざるを得ず遺憾です。

日本ステンレス業界としては最終決定の詳細を精査し、今後の対応を検討する所存です。

以上

 

本件に関するご連絡/お問い合わせ先
一般社団法人特殊鋼倶楽部 TEL:03-3669-2081
ステンレス協会 TEL:03-3669-5691

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