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作品カテゴリー:機能性部材 |
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世界初の火花点火制御圧縮着火(SPCCI)を採用したSKYACTIV−X エンジン用エキゾーストマニフォールドとコンバータ |
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マツダ株式会社 |
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選考理由 |
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自動車ガソリンエンジンのエキゾーストマニフォールド&コンバータ(以下、エキマニ)には30年ほど前からステンレス鋼が適用されてきました。最近ではEV車の生産台数が増えてきていますが、すべての車のパワートレーンがEV、燃料電池化するまでにはインフラ含め長期間が必要です。
そのため、自動車用内燃機関の燃費と環境性能の向上は、全世界の環境改善のための必須項目とみなされています。
このような環境下で、火花点火式のガソリンエンジンのメリット(伸び感と優れた排ガス浄化性能)を持ちながら、圧縮着火式のディーゼルエンジンのメリット(燃費の良さと初期レスポンスの良さ)を両立させたエンジンとして世界初の高圧縮&火花点火制御圧縮着火方式を特徴としたガソリンエンジンであるSKYACTIV-Xが開発されました。
これは、従来のガソリンエンジンともディーゼルエンジンとも異なり、自動車用内燃機関の第3の燃焼方式エンジンとも呼べるものです。ガソリンエンジン約130年の歴史の中で従来の低圧縮な火花点火から高圧縮な火花点火制御圧縮着火への移行はまさにエポックメイキングな開発と呼べるものです。
この画期的エンジンでは、エキマニ保温による触媒での排ガス浄化性能の向上とNVH性能改善を目的に、エキマニの外郭に断熱/吸音材を直接装着するダイレクトインシュレータを採用していますが、温度環境が従来より過酷となり、エキマニの高温部位には高価なオーストナイト系材料の使用も視野に入ってきました。
そのような排気系にとって過酷な環境のなかで、高加工・高耐熱フェライト系ステンレス鋼が適用されました。また、ダイレクトインシュレータの外殻には従来のアルミメッキ鋼板ではなく高加工性フェライト系ステンレス鋼が適用されました。
この新燃焼方式エンジンSKYACTIV-Xを支える排気系の開発に貢献できた事により、ステンレス鋼が今後更に広く活用されることが期待されることから、本製品はステンレス協会創立60周年記念賞としてふさわしいものであると考えます。
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使用鋼種:高加工・高耐熱フェライト系ステンレス |
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使用量等: ― |
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推薦会社:JFEスチール株式会社、日鉄ステンレス株式会社 |
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