作品カテゴリー:建築・土木部材
雨水幹線用ステンレス鋼製セグメント
株式会社アロイ
選考理由
 京都市上下水道局が取り組んでいる、伏見大手筋地域合流式下水道の貯留管建設において、酒造りの盛んな同地域の地下水の品質を維持する上で、炭素鋼製セグメントによる地下水への鉄分溶出が課題となっていました。その対策として、高耐食性とともに、高強度・軽量化、優れた加工性を有するステンレス鋼が国内で初めてセグメントに採用されました。今回の採用は、新規性、話題性とともに社会的貢献度も非常に高いものといえます。
 また、約3500個ものピースからなる現地敷設においては、工場製作時の個々の品質管理、溶接熱による歪発生量のミニマム化など、高い技術と品質レベルにより実現できたものです。
 更に、採用されたステンレス鋼はJIS G 4321(建築構造用ステンレス鋼板)−SUS304Aであり、設計上、炭素鋼セグメントと同様の基準強度を用いることができました。これは、構造用ステンレス鋼のJIS化の大きな成果であり、今後の同鋼の土木分野への採用拡大の面でも大きな実績を残しています。
使用鋼種:SUS304A                 拡大写真はこちら
使用量等:243,000kg
推薦会社:新日鐵住金ステンレス